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クラウドファンデイングとは
(2024年1月8日更新)藤原敬明

「クラウドファンディングの仕組み」

1. クラウドファンディングとは
 クラウドファンディングは「群衆(クラウド:crowd)」と「資金調達(ファンディング:funding)」を組み合わせた造語です。 プロジェクトを立ち上げた人や法人に対し、不特定多数の人がインターネット等を通じて、購入・寄付・金融といった形態で資金を供与する仕組みのことです。 取り組みたい活動、企画、アイデアを持つ人が、インターネットにプロジェクトページを掲載し、活動や想いを社会に呼びかけ、広く支援者から支援を集める仕組みです。 既存の手法では資金調達が難しかった「何かを実現したい」というプロジェクトを立ち上げた人や会社に対して、この仕組みの普及が見込まれています。 クラウドファンディングサイトではプロジェクトが成立した際に集まった資金に対して一定割合で手数料が必要になります。
 クラウドファンディングは成長期初期の段階においてインターネット販売の同様に広く需要や資金を集める役割を担っています。 次に公共財のように誰かが所有し、他の人の使用排除できない財で、かつ他の財との競合性のない財で、多くの人が使用できる財を購入するために多く使われます。 そして災害等の復興で事業を再開した人を単に支援する意味で、財・サービスを購入したり、寄付したり、出資したりすることもあります。

 当初のクラウドファンディングはごく普通の財やサービスを販売することも多かったと思います。 「こんなモノやサービスを作りたい」というアイデアや想いを持つ人が発信し、それを応援したいと共感する人の間で行われます。 最近では「社会的な課題の解決」に使用されることが多くなったように見受けられます。 単に「社会的な課題の解決」といっても商業ベースに乗り事業化できているものもあります。 クラウドファンディングが行う「社会的な課題の解決」は公共財に近いケースが多いように見受けられます。 「社会的な課題の解決」のうちプロジェクトが初期段階にあり、成長軌道に乗せたいという場合もあると思います。 課金に問題あり、その使用に対して排除できないケースがあると思います。
 インターネットを通じて広く支援金を集めるというクラウドファンディングの性質上、その悪用リスクは否定できないと注意喚起しているホームページもあります。 具体的にはクラウドファンディング実施上のルールや実行者が新車に対していかなる義務を負うかなどのサービスのルールを十分理解しないまま支援者が支援を行ってしまうリスクがあります。

【クラウドファンディングの3つの形態】
・購入型
 商品やサービスを購入することでプロジェクトを支えるやり方です。 従来にない商品やサービスを開発する時、商品を販売する時に前金で受け取るようなものと言えます。 逆に支援者にとっては商品やサービスを前金で購入する面があります。 かつては自らが開発した商品やサービスを販売する手法として行われた時期もありました。 インターネット販売では多くのサイトに埋もれてしまうため、クラウドファンディングという目新しい手法が使われたのです。  購入型クラウドファンディングには「All-or-Nothing型」「All-In型」の2種類のやり方があります。 「All-or-Nothing型」募集期限内に目標金額に達成した場合のみプロジェクトが成立します。 商品やサービスの開発には一定の準備資金が必要になることに反映されています。 プロジェクトが成立しなかった時の支援金の返金に関するルールを確認する必要があります。 「All-In型」は目標金額に達していなくても一人でも支援者がプロジェクトが成立します。

・寄付型
 寄付型のクラウドファンディンングは原則リターンを求めない特徴があります。 寄付者には税制上の優遇(寄付金として所得控除)を受けられるクラウドファンディングを寄付型と呼んでいます。 クラウドファンディングの中には購入型(サービスの購入が多い)であるが寄付型クラウドファンディングと紛らわしい例もあります。
 寄付型のクラウドファンディングの例としては病院が患者輸送用の救急車の購入する例があります。 救急患者を輸送は主に消防署の救急車が担っています。 病院間の患者の輸送は症状が重篤でない場合は民間の介護タクシー等が多く使用されます。 病院の救急車が使用される場合は症状が重篤で、病院間の患者の移送に使用される例が多いと思います。 寄付型のクラウドファンディングで救急車を購入する場合は、その病院に対して感謝の念を持っている人が多いことが必要になります。
 寄付型のクラウドファンディングとして国立科学博物館が「地球の宝を守れ」のキャッチコピーで行った例があります。 国内最大規模の標本の管理に充てるため1億円の目標額に対して、目標額を大幅に上回る9億円余りが集まったそうです。 国立科学博物館の例では返礼品があるために完全な寄付型ではありませんが、博物館の公共財として未来に受け続いていこうという意思によって寄付しています。  長野県では山岳の保全や登山環境の維持に取り組む山小屋を応援するためクラウドファンディングに取り組んだ例があります。 登山に趣味を持つ人は全国に薄く広く分散しており、登山道等の整備のため行っています。

ふるさと納税型クラウドファンディン
 ふるさと納税型クラウドファンディングとは自治体が主体となって行うものです。 それぞれの自治体が抱える問題解決のためふるさと納税の寄付金の使い道をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した型から寄付を募る仕組みです。

・金融型
 プロジェクトに対して投資したり融資を行ったりするのがこのタイプです。 ただ金融型のクラウドファンディングに対する知識が少ないため説明も推奨もできません。 行う時は自己責任でお願いします。
 融資型クラウドファンディングとは事業者が仲介して資産運用したい個人投資家から小口の資金を集め、借り手企業に融資する仕組みです。 この方法は「貸金業法」「金融商品取引法」などによる法規規制を受けます。 株式投資型クラウドファンディングは株式会社の起案者が行う資金調達のひとつです。 株式公開を行っている株式は株式市場で購入可能なため、非上場企業の株式が対象となります。 一般的な中小企業は株式の分散を避けるため、将来株式公開を考えている起案者が何らかの理由により公開前に株式を販売する手法と考えられます。
 ファンド型クラウドファンディングは株式型と同じく企業が行う資金調達のひとつで特定の事業に対して個人投資家から出資を受けるクラウドファンディングです。 投資家は売上等の成果によって出資額に応じた金銭的なリターンを受け取る仕組みです。
 その他に不動産クラウドファンディングがあります。 似た仕組みにREIT(リート)があります。 REITは証券会社を通じて投資者から投資を募り、ホテルやオフィスビルなど複数の不動産に投資し、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として出資者に配当する仕組みです。 一般的に不動産投資信託と呼ばれています。 なお現物不動産投資において利益を得ていく適切な不動産を購入するのは難しいと主張する人もいます。     不動産クラウドファンディングとREITにも同様の難しさがあると思います。


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